<36>手帳に残っていた新藤の名前
八田は玄関脇にある応接間に通してくれた。最近は応接間のある家も少なくなったな、と海老沢は思う。家で人をもてなしたりする機会が減っているのだろう。もっとも海老沢の家では、子どもの頃からあまり来客がなかった。父親が、人づき合いがあまりよくなかったようなのだ。家というのはそういうもの…
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