物置は道具だらけ 照英を釣りキチにした祖父の“ヘラ修行”
で、熱~いお風呂に入って、晩ご飯が終わると、おじいちゃんと釣り道具で埋め尽くされた2階の部屋へ。ここでラインの結び方や仕掛けの作り方を教わるんです。魚拓もやらされたことがありますよ。おじいちゃんは器用な人で、ウキまで自前のモノを作っていました。翌朝は4時とかに起こされて、必ず卵かけご飯を食べてから一番で釣り堀へ出かける。浦和の大谷口へら鮒センターです。おじいちゃんのスーパーカブ号の後をボクが自転車でついていく。昼はカツ丼とかを出前でとって、夕方までヘラ釣り。まるで部活の合宿みたいでしょ。おじいちゃんが、ヘラを釣り上げ、こうタモですくう姿がかっこよくてねぇ~。いまだに目に焼きついてますよ」
最初は2人のいとこと一緒に釣りを習ったが、残った“弟子”は照英さん1人。大人になってからやめた理由を確かめたところ「よく叱られたから」だったそうだ。
ヘラ釣り修業は、中学入学まで続く。そのとき、師匠からもらった8尺のヘラ竿は「ちょっと短めなんですが、今でも持っている大事な1本です」と振り返る。
■「ひ孫もやってるよ~」