その道21年 玄人はだし「組長」藤原喜明の“陶芸技”
がぜんヤル気が出て、ついついのめり込んじゃった。轆轤とか、自分で焼けるように窯買ったりね。土も全国から取り寄せて、今は1700度まで出せる電気窯と1300度のガス窯を揃えて、自分なりに楽しんでる。
で、どんどん作ってくうちに評価してくれる人が増えてさ。
95年に生まれ故郷の岩手県北上市で初めての個展「静かなる闘い」を開いたのを皮切りに、97年は東京・赤坂、98年が銀座、2000年は前橋市、03年に東京・青山、04年に岐阜市って感じで個展とか即売会を開いてるんだよ。
■十返舎一九、北斎、実篤と一緒に展示
タヌキの焼き物で有名な滋賀県信楽にある滋賀県立陶芸の森(甲賀市)に作品を出したのは07年3月だったな。6月末まで開催された「ようこそたぬき御殿へ おもしろき日本の狸表現 特別展」に招待されたんだ。
この展示会には、古い信楽焼のタヌキから江戸時代のユーモラスな浮世絵、米国人作家のユニークなタヌキ像とかタヌキばかり130作品ほどが紹介されてて、オレが出したのは熟女タヌキがカラオケ歌ってる「熱唱たぬき」とオヤジタヌキが酒飲みながらパイプでたばこを吸ってる「道楽たぬき」の2作品。熟女タヌキは、よーく見るとマイクの代わりにチ◯コ握ってるんだよ。そんなオレの作品と十返舎一九とか葛飾北斎、武者小路実篤の作品が同じ場所で展示されたってのが面白いよな。