オヨネーズ杏しのぶさんが語る 亡き「松っつあん」と「麦畑」
昭和から平成に変わった89年、「オヨネ」と「松っつあん」が山形弁丸出しで愛を告白しあうデュエットソングが大ヒットした。オヨネーズの「麦畑」だ。しかし、「松っつあん」の元殿さまキングスのリーダー、長田あつしさんは今年8月2日に心不全で急逝。帰らぬ人となった。残された「オヨネ」の杏しのぶさんは今どうしているのか――。
「最後にお会いしたのは5年前の8月だったと思います。リーダーのお孫さんが当時通ってた幼稚園の夏祭りでデュエットしたのが最後です」
新宿駅に近いホテルの喫茶室で会った杏さん、こういって声を落とした。
「その前の年の12月から腎臓の横にできた腫瘍の手術で、ワタシが5カ月間も入院してましてね。夏祭りで歌ったのは、その快気祝いも兼ねてました。その後、リーダーが体調を崩されてしまい、都内から環境がいい千葉に引っ越されてからはたまに電話するだけでしたが、急な知らせにはビックリしました」
オヨネーズとしては06年4月発売の「麦ふみタンボ」が最後のCDになった。