著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

明日は仕事あるのか? 有吉弘行が苦しんだ事務所への電話

公開日: 更新日:

 数々の冠番組を持ち、いまや時代の寵児となった有吉弘行(41)。もう忘れている人も多いかもしれないが、そんな彼も、ほんの数年前まではうだつの上がらない一発屋芸人だった。

 著書「お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ『生き残りの法則50』」(双葉社)では、そんな彼が芸人としても人間としてもどん底だった頃を振り返り、そこから得られた教訓を語っている。

 有吉は、猿岩石というコンビで「電波少年」(日本テレビ系)のヒッチハイク企画をきっかけに売れっ子になった。ところがその後、じわじわと仕事は減り始め、やがてゼロになってしまった。

 この時期の有吉にとって最も苦痛だったのが午後4時の電話だった。明日仕事が入っているかどうか、毎日事務所に電話を入れて確認しなくてはいけなかったのだ。

「有吉です。明日の仕事なんですけど……」

「明日ないで~す」

 ガチャッと電話が切られる。自分が売れていないことを思い知らされるこの電話が何よりも恐ろしかった。揚げ句の果てには午後4時になると自然と体がガクガク震えてくるようになったという。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に