「ザ・ガードマン」藤巻潤が語る 海外での“超過勤務”撮影
藤巻さんは実姉が極真カラテの創始者・大山倍達の妻だったことから、10代から空手を習い、75年には映画「けんか空手 極真無頼拳」で千葉真一扮する大山倍達のライバル役を演じた。
「義兄の推薦があったのかもしれませんね。最近はテレビの『鬼平犯科帳』シリーズや、やくざの会長役などでVシネマに呼ばれる機会が多い。セリフ覚えが悪くなったら潔く身を引こうと思ってるんですが、まだまだいけそうです」
東京・日本橋生まれ。明治学院大文学部を中退し、劇団俳優座の養成所を経て、第11期ニューフェースとして大映に入社した。
「4歳の時に父を亡くしたこともあり、母を楽にさせたくて、食えそうもない舞台俳優じゃなく、映画を選びました。ところが、大卒初任給が3万円の時代に、1本の出演料が5万円と案外少ない。そんな気持ちを察してくれたのか、俳優課長が交通費と称して5万円をプラスしてくれた。これはうれしかったですね。60年代の映画全盛期には毎年、出演料が倍々ゲームで上がったそうで、おいしい思いをしたのは先輩の本郷功次郎さんあたりでしょう、ハハハ」