<第1回>実感した“週刊誌記者はゲスな嫌われ者”という現実
先週末、私の初の単行本「スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ」(文芸春秋)を上梓した。本稿連載を加筆修正してまとめたものだが、20年間の週刊文春記者時代はスクープを必死で追いかけ、文字通り「汗かきベソかき」の毎日だった。
シャブ&飛鳥、高倉健の養女、宇多田ヒカル、勝新太郎、北島康介などスターの肖像、さらにオウム事件、ルーシー・ブラックマン事件、9・11テロ事件、NHK紅白プロデューサー巨額詐欺事件、また「もっと読みたい」と読者の反響が大きかったホスト地獄も取り上げた。週刊誌の最前線ではいったいどんなことが起きているのか、ワクワクする興奮、ドキドキする緊張を体感していただけるはずだ。
執筆中は当時の様子が思い返され、動悸が速くなり、正直どっと疲れることもあったが、いざ本になってみると感慨ひとしお、一人でも多くの方に読んで欲しいと願っている。
思えば独立早々、私に連載依頼の声をかけてくれたのは日刊ゲンダイの寺田俊治編集局長(現社長)だ。“無職”だった私を抜擢してくれ、誠に感謝している。そうこうするうちフジテレビ夕方の「みんなのニュース」でコメンテーターをさせてもらい、テレビの仕事もいただくように。