なぜ東大は東京六大学リーグに加盟できたのか…そのまま6校だけで今年が創設100周年
「なに、帝大が加盟したい?」
どうする、と5大学が集まった。
「いいじゃないか」
積極的に歓迎の意を示したのは早大と明大だった。1925(大正14)年4月、東京帝国大学(以下、東大)が正式に加盟して東京六大学リーグがスタート。2025年の今年は創設100周年にあたる。
大正、昭和、平成、令和と長い道のり。1世紀の歴史を刻んできた。けれども、「なぜ東大が加盟できたのか」との疑問はずっとあった。一度も優勝がないだけに、そう思う人々は少なくない。
簡単にいえば、「強かった、実力があった」からである。東大の硬式野球部は大学が認可した1919年に創部としている。前身といわれる一高は、一時代を築いた強豪で、そこの優秀選手が入学してきたから十分な戦力を持っていた。
加盟した春季は海外遠征中の法大を除く4大学と対戦し、立大に勝っている。ケンカ別れしていた早慶戦が復活して6校がそろったのは秋季。東大は5勝7敗2分け、勝ち点2で4位となった。