新庄日本ハムの“ノーバント野球”はいつまで続く? 権藤博氏も「送りバントは愚の骨頂」の持論
この日も、そのそぶりすら見せなかった。
前日15日に「開幕から15戦連続犠打ゼロ」のプロ野球新記録(2リーグ制後)をつくった日本ハム。16日のロッテ戦で記録を伸ばしたが、0-4と今季初の完封負けを喫しただけに、「接戦を落としたり、1点に泣く展開が増えれば、新庄監督の“攻撃野球”への批判は出てくると思う」(球団OB)との声があるのも事実だ。
“バント嫌い”と言えば、日刊ゲンダイでもお馴染みの権藤博氏だ。監督時代、横浜を38年ぶりのリーグ優勝、日本一に導いた1998年、「送りバントは愚の骨頂」との持論を貫き、マシンガン打線を爆発させた。その権藤氏はこう言っている。
「98年はチームの年間犠打数が68個(最多はセが中日の129個、パが近鉄の149個)。それでも、『68個もやったのか!?』と思う。選手が自らの考え、判断で走者を進めることもあったから、私のサインで記録された犠打の数は68個よりもっと少ないはず」
「私が送りバントを好まないのは、『嫌い』というより、『ナンセンス』だと思うからだ。野球は27個のアウトを取り合うスポーツ。投手は、プレーボールの声がかかったと同時に、いかにして27アウトを取るか、それしか考えない。相手が犠打をしてくれたら、何の苦労もなくアウトをもらえる。投手にとってこんな楽なことはない。そう考えているから、『なんで相手投手を助けてやらなきゃならんのだ』と、こちらの攻撃では犠打を使わなかった」