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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

大ヒット「やすらぎの郷」でも輝く浅丘ルリ子の存在感

公開日: 更新日:

 浅丘を筆頭に個性豊かな女優陣が揃ったのも倉本聰氏の人脈だろう。かつての黒沢明監督のように役者から「出たい」と思う監督や脚本家が減っているが、倉本氏は「出たい」と思う脚本家の代表である。

 氏によれば、「局は若者向けのドラマばかり作っているから年寄りは見ても面白くない」ということから生まれたドラマという。確かに、近年のドラマは人気俳優による若者のためのドラマを作る傾向にあるが、新たな挑戦も見られている。先週の土日のゴールデンタイムに2夜連続で放送された山崎豊子原作の「女の勲章」(フジ系)もしかり。だが、平均視聴率で土曜が8.1%。日曜が6.2%と下がり、不振に終わった。

 やはり主演の松嶋菜々子に興味がそがれた一面も見える。それはテレビ女優と映画女優の違いでもある。松嶋はモデル出身女優の先駆者的な存在。男性人気も高く、6年前には「家政婦のミタ」をヒットさせたが、その後の主演ドラマの大半は伸び悩んでいた。人気という土台にハマリ役ができたときにテレビ女優は注目されるが、人気もハマリ役も不安定で長続きしない。対照的に映画女優にハマリ役など必要ない。今出演している役がハマリ役なのである。「やすらぎの郷」に出演の女優陣がそれを教えてくれている。

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