映画「否定と肯定」が警鐘を鳴らす歴史修正主義者のウソ
――日本にも南京大虐殺などを否定したりする者がいる。こうした背景に何があるのか。
「大きなもののひとつにインターネットがあるでしょう。ネットは今を生きる私たちへのギフトだと思いますが、そこでは紛れもない事実と真っ赤な嘘とを同列にしてしまう。真実や事実がたやすく攻撃されてしまうようになってしまいました。無視は黙認と同じ。攻撃には攻撃。NOを突き付けなければならない時代なのです」
――そもそも、歴史や事実をねじ曲げようとする輩は何者なのか。
「ほとんどがレイシスト(人種差別主義者)だったり極右であったり、偏見に凝り固まった人物ですね。昔から存在しますが、今の特徴として、羊の皮をかぶった狼だということが挙げられる。一見もっともらしい肩書を持ち、きちんとした服装をして、それらしい組織をつくっていたりする。でも、ちょっと内側をのぞけば必ず正体が分かるはず。地位や外見にだまされてはいけません」
――そうした輩の攻撃はとにかく執拗で、邪悪だ。まともに相手にして危なくはないか。