「これが最後だと…」 2008年の会見で現役引退宣言の真意

公開日: 更新日:

倉本 それはないですよ。「風のガーデン」の演出は宮本理江子だったし。山田太一の娘さんのね。振り返れば、主人公の父親役を演じた緒形拳(享年71)が亡くなったでしょう。

碓井 ドラマが始まったのが08年の10月9日。緒形さんが亡くなったのは初回放送4日前の5日。亡くなる5日前には制作会見(写真)にも出席していらっしゃいました。

倉本 ええ。それからしばらくして、4年後の12年には大滝秀治さん(享年87)も亡くなった。自分が一緒に仕事してきた同世代や先輩がどんどん欠けていっちゃった。

碓井 倉本ドラマにおいて、脚本の命でもある微妙なニュアンスを表現できる役者さんや作り手の存在は不可欠ですからね。

倉本 正直、理江子までは良かったんだけど。実はテレビドラマは「やすらぎの郷」(17年、テレビ朝日系)の前に1本やっているんですよ。

碓井 TBS系の「おやじの背中」(14年)ですね。倉本先生はじめ10人の脚本家による1話完結のオムニバス形式。先生は旧知の演出家・石橋冠さんと組んだ第3話で「なごり雪」を書かれた。一代で会社を築き上げた男(西田敏行)が、創立40周年パーティーのために準備してきたプランを周囲に反対される。腹を立てた西田さんがパーティーの中止を宣言して姿を消す、という話でした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差