親の七光りに葛藤した時期も…山本未來が語る「現在地」
遠くを見ながらたばこを吹かす横顔にゾクッとする――。今週27日公開の映画「ミッドナイト・バス」(竹下昌男監督、アークエンタテインメント配給)のワンシーンだ。山本未來(43)は、16年前の離婚で2人の子供も手放し生き惑う女性を演じ、光を放っている。
実生活では、夫・椎名桔平(53)との間に8歳になる長男を持つ母。女として妻として母として“ひとり三役”を担う日々だ。「自分では平等にいずれもバランスよくやっているつもり」とほほ笑む。ただ、結婚し人妻になったときよりも出産と育児がターニングポイントになったという。
「子供は勝手に育つとはいえ、毎日、私が作るご飯で生きている。自分の責任でこの子は死んでしまうかもしれないって思ったら、“自分の母親”と“感謝の文字”が頭に浮かびました」
今作では、長塚京三演じる厳格な父親から、いつまで経っても中途半端な娘だと見くびられる役回りも演じている。
「子供が大人になっても親は心配。自分の経験と重ねますが、なるべく心配させないようにしっかりと責任を持って生きて行かないといけませんね」