長男に誰の弟子になりたいか聞くと「円楽師匠のところ」と

公開日: 更新日:

 好楽の長男、一夫は子供の頃、落語が嫌いだったという。興味を示さないし聞こうともしない。それが駒沢大学2年生の頃、父親が集めた落語のテープを聞き始め、たちまちとりことなった。

「大学4年生の時、『落語家になりたい』と言い出したんです。とにかく卒業してからの話だと、卒業まで待たせました」

 卒業後、たいていの落語家ならすぐ自分の弟子にするところだろうが、好楽は違った。

「いきなり芸人になったって、世間の風当たりを知らないからダメだよ、と言いました。社会に出て1年間働いてこいと。次女が雑司が谷でたい焼きとおはぎの店をやってて、松坂屋上野店のデパ地下にも出店してたんで、そこで働かせました。おばちゃんたちの接客してるうち、少しは世間を知ったようです」

 1年後、「落語家になっていいですか」と許可を求められた。

「いいけど、俺の弟子にはしないよと。他人の飯を食ったほうがいいという考えでしたから。それで、『誰の弟子になりたい?』と聞いたら、『円楽師匠のところに行きたいです』と言うじゃないですか。我がせがれながら、いい度胸だと思いました。それで、『いいよ。俺の知り合いだから紹介してやる』って、師匠に頼んだんです。最初は『自分の弟子にすればいいだろう』としぶってましたが、せがれの意思なんで、あきらめずに頼みました」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動