「稼いだのは1カ月…」ブレークから10年たった鼠先輩は今
中学に入るとバンドブームが到来。鼠先輩も米パンクバンド「ラモーンズ」のレコードを借りてパンクロックに目覚めた。中1から音楽活動を始め、結成したバンドで出場した「BSヤングバトル」(NHK)の岡山大会で優勝。高校中退、バンドは自然解散したが、プロのミュージシャンを目指した。
アルバイトで貯めたお金で大阪へ出て音楽を続けるかたわら、貧乏バックパッカーに。1年半ずつ滞在したインドとメキシコを中心に世界を放浪した。
「ニューヨークでメキシコ人のスパニッシュ系のバーでアルバイトをして稼いだり、彼女に送金してもらったりしてました。文法はムチャクチャですけど、スペイン語は今でもちょっと話せます」
25歳で海外放浪を切り上げ、上京して同郷の恋人の家に転がり込んだ。アルバイトをしながら音楽に打ち込んだが芽が出ず、結婚を機にプロの道を諦めて就職。それでも音楽はひっそり続けた。
「才能はゼロ。歌唱力がないしビジュアルも悪いからスキマ産業で勝負しないとダメ。考え抜いてたどり着いたのが『鼠先輩』という名前とビジュアル、『ぽっぽぽっぽ』という歌でした」