会計士に聞く 平尾昌晃さん遺産相続問題のカラクリと教訓

公開日: 更新日:

 音楽家の平尾昌晃氏(享年79)の遺産相続問題で、先月25日に行われた三男・勇気氏の会見に同席した公認会計士の鈴木繁伸氏は「後妻ビジネスの極悪非道版」と言い切った。プロにそこまで言わしめたM夫人のやり口とはいったい何だったのか、鈴木会計士にあらためて話を聞いた。

 M夫人が手続きしたカネの流れは初めから不自然な案件が多かった。勇気氏らが最初におかしいと気づいたのはJASRACの印税。署名した書類はM夫人の単独相続。子供たちには一銭も入らない。この時まとめて署名・押印した書類を見返すと、疑問点が続々と浮上、勇気氏は鈴木氏に相談するに至った。そもそも、なぜ勇気氏ら兄弟はやすやすと判を押してしまったのか。

「平尾昌晃先生の死後、慶応の後輩を名乗る弁護士が現れて『生前からお父さんに家族がもめないように手伝って欲しいと言われている』と言いだしたんです。しかも、相続税では今後の見込み印税も試算に加わり、手元のお金では払い切れない危惧があったので、その弁護士が同席しているなら安心だと思ったわけです。ところが、用意されていたのは1行目の氏名欄は空白、下の方にある相続人のチェック欄に何も記されていない“悪魔の同意書”でした。他にも銀行口座自体を単独で相続してしまっているものもありました」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動