月9でフジ復活の兆しも…親会社は売り上げの約7割が放送外
バブル崩壊直後から「放送(広告)外収入の比率を25%に」との目標を掲げ、映画の製作や番組と連動したイベント、ビデオ・DVDなど「その他放送事業」に注力し出した。
96年1月の新年全体会議で、日枝久社長(当時)は「第2の創業の始まり」を宣言。「ソフトの総合商社を目指すとともに、財務体質を強化していく」と強調した。
それは次々と具体化されていった。まず手掛けたのがポニーキャニオン、フジパシフィック音楽出版を核にした映像音楽事業の拡充である。
13年7月には、生活情報事業を担うディノスがセシールとフジ・ダイレクト・マーケティングを吸収合併、商号をディノス・セシールに変更した。カタログ通販とテレビ通販を二本柱とするディノス事業、レディースファッションを主力とするセシール授業とも好調だ。
それらが軌道に乗ると、“脱放送”の象徴ともいえるオフィスビルなどの都市開発事業に乗り出した。
連結売上高に占める放送(広告)外収入に占める比率は、00年初頭に4割を超え、08年度には5割に達した。その後本業の放送収入の減少が続いたこともあって、12年度に6割を突破し、今や7割に迫る勢いだ。