“3人の美少年”莟玉・染五郎・隼人 次世代スターは飛躍の秋

公開日: 更新日:

「中村梅丸」は、歌舞伎ファン以外には、ほとんど知られていないだろう。中村梅玉の部屋子である。1996年生まれで、23歳。若い女形として、歌舞伎座では梅玉の出る月に脇役で出るくらいだった。海老蔵や菊之助の息子のように、初お披露目、初舞台のたびに話題となる御曹司ではない。

 それでも少しずついい役がつくようになり、数年前から正月の浅草歌舞伎にも出て、昨年夏はマンガが原作の新作歌舞伎「NARUTO」でヒロインの大役を得て、ファンも増やした。

 その梅丸が、今月の歌舞伎座で、梅玉の養子となり、「莟玉」と名乗ると披露された。梅丸としてようやく浸透してきたところでの改名はもったいないとも思ったが、これから飛躍しそうなので、このタイミングのほうがいいのかもしれない。

 莟玉は美形なので、これまでは女形が多かったが、今後は立役もやりたいとの意向で、襲名披露では「菊畑」の「虎蔵実は源牛若丸」をつとめた。前半は虎蔵で、後半、実は牛若丸だと分かる。その違いを表現しなければならない役だが、自身が梅丸から莟玉へと変わる姿と重なる趣向になっている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 3

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  4. 4

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  5. 5

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  1. 6

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

  2. 7

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  3. 8

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

  4. 9

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  5. 10

    フジテレビを襲う「女子アナ大流出」の危機…年収減やイメージ悪化でせっせとフリー転身画策

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…