秘密のケンミンSHOWで若い人の会話に割って入れなくなった
昨年の夏、75歳の誕生日を前に、瞬発力がなくなっているのを自覚した、みのもんた。車の運転に危険を感じて免許証を返納した。唯一のレギュラー番組「秘密のケンミンSHОW」(日本テレビ系)の録画を見て、自分の様子に違和感を抱いたのもこの頃だった。
「生放送に近い形で収録していますからね。しゃべりにテンポ感がないなと。昔は機関銃のように早口だったのにね。“間と緩急”ができていないことにも気付きました」
2007年にスタートした「秘密のケンミンSHОW」は、各都道府県出身のタレントが、その土地特有の行事、グルメ、県民性などを紹介する人気長寿バラエティー。MCとして、軽妙なトークで番組を盛り上げてきた自負があった。
「ところが、若い人たちの会話に割って入れなくなってしまった。数年前までは『だから?』って平気で割って入っていたのに、タイミングがつかめないの。丁々発止のやりとりが続いているのを寸断したくない、場を壊したくないと、ためらうようになったんですよね。だったら黙って聞いている方が楽じゃない。それでコンビの久本雅美さんにMCを任せて、黙って横にいると、『みのさん、何かしゃべってよ』とか『みのさん、寝てるんじゃないの』と言われてね(苦笑い)」