サザン脱退の真相に迫るもター坊は「墓場まで持っていく」
サザンオールスターズのギタリスト・大森隆志さん(ター坊)が2001年に脱退した後、自ら結成したバンド「The Rambling Brothers」に声を掛け、ロフト系列の<下北沢シェルター>に出演してもらった。
上品にサザン・ロックを演奏しているのが光った。「ずっと目指していた音楽。素晴らしいじゃないか」と絶賛した。
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コロナ禍の空に重い雲が浮かんでいる。細かい雨が降り、今にも本格的に降り出しそうな気配だ。この日、東京都の感染者がまた300人を超えたが、下北沢は若者たちであふれ返っている。
完全な密状態。気分なんていいはずはない。
午後4時。ター坊が下北沢のロフト系列の新店舗<フラワーズロフト>にやってきた。
それにしても1970年代後半に一体どこの誰が、サザンの大ブレークを予想しただろうか?
シティーポップが隆盛していた時代にヨレヨレのジーパンをはいた若者が、ちょっと暗めで地味なサザン・ロックをやっている。客なんて入るハズもなかった。このバンドがブレークする予感さえもなかった――。