シンガー中孝介さん明かす…実は苦労していた中国での活動
「花」がヒットした奄美大島出身のシンガー、中孝介さん(40)は映画、人気アニメのテーマ曲からCMソングまで幅広くこなす実力派。台湾では映画のヒットでブレーク。苦労したのはデビュー後から活動している中国での仕事と生活。ここ14年ほどの中国の変わりようとあわせて語ってもらった……。
■為替レートが変動して損か得かが分からない
苦労したのはデビューした、14年くらい前の26、27歳の時。ずっと活動していた中国でのことです。おもに北京、上海で活動し、金銭的な苦労は両替した時にちょうどレートが高くなっていたり、レートが変動して買い物の時に、日本でも売ってる物を中国で買うのが損なのか得なのかわからなくなることですかね(笑い)。
中国の方たちとの“温度差”に苦労しました。約束事はあってないようなものだから。テレビの収録で、「ピアノの弾き語りでお願いします」と言われていたのに、行ってみるとピアノがない(笑い)。急きょカラオケで歌いました。
時間の約束も守られない。生放送なのにリハーサルが延々と始まらなかったり。本番が始まる直前まで、リハをやるんです。それでも中国の音楽業界の人は怒らない。いい意味で、みんなおおらかですね。日本だとスタッフ全員が段取りを把握していてすべて時間通り、打ち合わせ通りに進むから、日本で中国のようなやり方だと神経質なアーティストだったら絶対無理だと思います。でも、中国のおおらかさが僕の性格に合っていたところもあって慣れていきました。中国の経験が身に染みてからは、日本の仕事でトラブルが生じても動じなくなりました。