沢田研二 事務所閉鎖&主演映画公開延期でも貫く「美学」
ジュリー絡みの揉め事で思い起こされるのが2018年秋、さいたまスーパーアリーナでのコンサートをドタキャンした騒動である。
「当時ステージでは、あまたあるヒット曲を一曲もやっていなかったし、熟年になったスターの傲慢さ、わがまま、迷走ぶりが取り沙汰されたものです」とスポーツ紙芸能デスクは振り返る。さて今回はどうしたものか。
「ジュリーはタイガース時代から、何ひとつ主義主張を曲げていないし、事務所閉鎖にもそれは通じている」と、昭和歌謡からの音楽シーンに詳しい構成作家のチャッピー加藤こと加藤剛司氏はこう言う。
「主義主張とは、つねにバンドマンであるということ。その定義はいろいろあると思いますが、ジュリーの場合、毎年必ずアルバムを出す、そのツアーをやるというもので、半世紀以上、ほぼほぼ、それを貫いてきた。今回事務所を閉じたのが事実とすれば、それはコロナ禍でライブをできないから。やることがないのであれば、その間は閉めておこうとそう判断したのではないでしょうか」
■「自分の命を護って下さい。生き抜いてください」