聖火中継では音声停止 政策の綻び“夢の裂け目”が至る所に
これでもう世論はオリンピック開催期待一辺倒になるかと思いきや、中止を主張する声は意外に各所で聞かれるようになった。それは、とにかくオリンピックはやるのだという政府や東京都の、そのためにねじ曲げられた無理筋の政策の綻び、いやすでに大きな裂け目が、随所に現れてきたからに相違ない。それは井上ひさし戯曲の名を借りれば、大きな「夢の裂け目」である。
世界中でも極端に少ないPCR検査の数。医療崩壊が起きるというプロパガンダの下に厚労省が「検査を抑えろ」という内部文書が出てきた。なぜか。オリンピックがやりたいからだ。
すでに第4波に突入し変異株の猛威で感染者は急増しているのに、まん延防止等重点措置のみで緊急事態宣言を出さない政府。なぜか。感染爆発を認めたことになり、オリンピックができなくなるからだ。
聖火ランナーの中継で「オリンピックやめろ」と沿道から聞こえたら、NHKが音声を30秒停止した。五輪反対のプラカードを後ろの人の邪魔にならないように掲げていたら、「五輪憲章に反する」と聞いたことのない理屈で排除された。どうして沿道の一般見学者に五輪憲章が関係あるのだ。