浜崎あゆみ第2子出産報告に「窮屈さ」を感じるのはなぜか

公開日: 更新日:

■年輪を感じさせない今の浜崎あゆみの生き方

 ここ数年、浜崎あゆみと引き合いに出されるのが安室奈美恵だろう。どちらも若者のカリスマとして一世を風靡した歌姫だが、生き方は正反対だ。安室の生き方や発信するものにはきちんと「年輪」が存在していた。安室も最後まで10代の時のようにミニスカートをはいて、ヒールでガンガン踊っていたが、それが逆にかっこいいとさえ思えたのは、安室が完全に演者に徹していたからだろう。安室は決してプライベートを必要以上に出すことはなく、母としての安室も、アーティストとしての安室もきっちり分けていた。だからこそ、安室奈美恵という存在を一種の芸術として昇華させるための引退であり、引き際にすら美学を感じることができた。しかし浜崎の時間は若者のカリスマだった時から、止まっているような印象を受ける。

 未婚のまま子供を次々と生むことも、インスタに何かを匂わせながらアップすることも、露出の多い衣装も、大人数のバックダンサーを引き連れて歌うことも、その「意義」や「必要性」を感じられないことが今の浜崎あゆみに対する違和感を作っているのではないだろうか? どんな個性的なアイテムも、浜崎が持つだけで魅力的に見えたのは、彼女が浜崎あゆみであることの意義を感じていたからこそだろう。

 浜崎あゆみの“年輪”を感じられる日を、心待ちにしている。

(文=水野詩子/ライター・コラムニスト)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  5. 5

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  1. 6

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  4. 9

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  5. 10

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カブス鈴木誠也が電撃移籍秒読みか…《条件付きで了承するのでは》と関係者

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  4. 4

    薬物疑惑浮上の広末涼子は“過剰摂取”だったのか…危なっかしい言動と錯乱状態のトリガー

  5. 5

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  1. 6

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  3. 8

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育

  4. 9

    松田聖子は雑誌記事数32年間1位…誰にも負けない話題性と、揺るがぬトップの理由

  5. 10

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ