コロナ禍で白紙に…名ドラマー山木秀夫氏が明かすミュージシャンの厳しい現実
野外音楽フェス「フジロック」は入場制限を設けて22日まで開催されたが、来月18、19日に予定していた西川貴教(50)主催の「イナズマロック」は中止に。新型コロナウイルスの感染爆発は音楽業界も直撃している。
7月には業界4団体が「コロナ禍におけるライブ活動に関する共同声明」を発表し、「ライブエンタテインメント業界は昨年度、売り上げが80%減となり危機的な状況」と窮状を訴えた。
16歳からプロドラマーとして活動する山木秀夫氏(68)も「活動が止まったのは、52年間の音楽生活の中で初めての経験です」と話す。
■井上陽水を陰で支える
山木氏は美空ひばり、矢沢永吉、B’zら多くのミュージシャンのレコーディングやライブでドラムを叩いてきた。昨今は福山雅治や井上陽水のライブツアーに帯同するなど、一流アーティストを陰で支える名ドラマーとして知られる。
「僕の仕事は年間80公演ほどあるライブツアーがメインですが、2年先まで埋まっていたスケジュールが白紙になりました。テレビ出演やライブ配信で生計を立てられるミュージシャンはほんのひと握りで、当たり前にあった仕事がなくなり、頭が真っ白になった人も少なくないと思います」