<90>野崎幸助さん宅の家宅捜索は午後になっても終わらなかった
昼を過ぎても家宅捜索は終わりそうもなく、現場に行ってみると、なんと捜査員たちは日陰に腰かけて、現場で支給された弁当を食べている。強い日差しのためなのか、捜査員たちには冷やしたお茶のペットボトルも配られていた。彼らからは笑顔もこぼれて、まるで遠足の昼飯のように見える。
「もう、いい加減にして下さいよ」
葬儀屋さんが自宅から遺体を運び出す予定になっていた午後4時を過ぎても家宅捜索は終わらず、私は警察官に文句を言った。=つづく