浜田省吾に普遍の“オンザロード”…40年前と同じ楽曲で日本武道館を沸かせた
浜田省吾は同じ広島出身の吉田拓郎のサークル「広島フォーク村」などで腕を磨き、拓郎のバックバンドを務めたことも。拓郎のデビューシングル「イメージの詩」を浜田がカバーした際は、拓郎とはまた違う浜田の世界観が表現されていると話題になったものだ。
■「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」
「“古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう”とのフレーズをハマショーが歌ったときはぐっときました。いままた新しい水夫が出てきて、かつての自分のように船のオールを手にする姿を楽しみにしている部分もあるのではないでしょうか」と、ある往年のファンは言っている。
構成作家のチャッピー加藤氏はこう言う。
「今回の武道館でも、ビートルズの『イン・マイ・ライフ』のカバーから歌い始めたことに意味を感じます。ジョン・レノンの作品で、年月が経ち、亡くなった人や消えてしまった場所もあるけれど、僕は君を愛し続けるという内容ですが、40年が経ち、古希を前にして歌うと、また意味も違ってくる。より深くなって、浜田省吾さんにとっての生きざまにも聞こえてきます。いままた新たな若いファンがついて、聞き継がれているということは、楽曲に普遍性があるということ。良いものは廃れないということでしょう」
コロナ禍の昨年も41枚目となるシングル「この新しい朝に」をリリース。76年のデビューアルバムに収録の「青春の絆」、デビューシングルのB面「壁にむかって」の2021年バージョンを発表するなど、まだまだオンザロードにいるのは間違いない。