<144>野崎幸助さんの一周忌法要での早貴被告は顔が明らかに違っていた
早貴被告は野崎幸助さんの一周忌法要が始まる10分ほど前に1人でタクシーに乗ってきたが、マスク姿で境内の奥まで入ってから降車したので、誰も写真に収めることはできなかったみたいだった。
「行くぞ」
私は車を境内の駐車場に止めてから本堂の脇のベンチに腰かけて終わるのを待つことにした。法要後に建物から出てくる彼女の写真を押さえるように戦術を変えたのである。この日参列したのは早貴被告とドン・ファンの実兄夫妻、それにマコやんの4人だけだった。私も参列できたが、早貴被告のわがままな行動に呆れかえっていたので、あえて外で待つことにしたのである。
アプリコからお金を借りていたFさんに過払い金を返還するとした「合意書」には、代表者として早貴被告の署名・押印がされていた。彼女にも当然責任があると考えていたから、彼女に対して嫌悪感を抱くようになっていたのだ。
「葬儀社の方ですか?」
最初は寺の入り口に立っていた中年の男女2人が近くにいたので声を掛けたが、無反応だったので不思議だった。