フジテレビ凋落の必然…「他局で見た」ような番組ばかりでオリジナル性皆無
今期、日テレは成田凌の「逃亡医F」が視聴率7%前後と期待外れだった。フジでも浜辺美波主演の「ドクターホワイト」は第3話までは2桁の視聴率だったが、その後8%前後と視聴者が離れていくように失速する不本意な形。これこそ今のフジの現状を如実に物語っている。
長澤まさみ・上白石萌音に続く“東宝シンデレラガール”出身の浜辺の抜擢はいいが、スーパー女医の物語といえば、すぐに浮かぶのがテレ朝の「ドクターX」。意識するかのように「それ、誤診です」のセリフは大門未知子の「私、失敗しないので」を誰もが連想する。「模倣も創作のうち」とはいえ、創意工夫が必要。
特に「ドクターX」のように突き抜けた人気ドラマは「いいとこ取り」も難しい。「なんだ、真似か」と飽きられるのがオチだ。やはりオリジナル番組がヒットの近道だ。過去のフジテレビ自身もそれを証明しているではないか。
歌番組では「夜のヒットスタジオ」は歌手の間で「紅白と並ぶ出たい番組」といわれていたほど。ドラマでも「トレンディー」の言葉を生んだ“月9”。田村正和の「古畑任三郎」、中村吉右衛門の「鬼平犯科帳」と、フジを代表するドラマがあった。