理不尽な相手とウィンウィン? 日本に問われているのはこんな米国との関係見直しなのだ

赤沢大臣が訪米したが、何しに行ったのか? 自由貿易だけでなく、科学を軽視し、大学の自由を奪い、積み上げてきた歴史と秩序を壊す相手とウィンウィン? 世界は米国との距離を見直している。
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米国のトランプ政権による関税政策について協議するため、交渉役を任された赤沢経済再生相が16日、ワシントンに向けて出発。羽田空港で記者団の取材に応じた赤沢は、「信頼関係をしっかり築き、ウィンウィンの交渉ができると思っている」と意気込んでみせた。
日本は最大の対米投資国だと説明する一方、米側の要望を聞き取って、関税除外をお願いする方針だというが、「まったく交渉にならないでしょう」と、元外務省国際情報局長の孫崎享氏がこう言う。
「米政府は、相互関税の一部を停止する90日間のうちに各国と個別交渉するとしていますが、ディールで何を最重視するのか、まだトランプ政権の方針は定まっていない。ベッセント財務長官も『90日以内に正式な法的文書が完成する可能性は低い』と言っています。そんな段階でイの一番に駆けつける赤沢大臣は何をしに行くというのか…
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