著者のコラム一覧
ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

辺野古基地問題を“ネタ”扱い ひろゆき氏には人間の尊厳に対する敬意が感じられない

公開日: 更新日:

 あらゆるモノをぶった斬り論破する彼にとっては、沖縄までも「ネタ」のひとつなのだろうか。今現れている現象だけを切り取り、それが効果的か矛盾がないかだけを論じる。そこに至るまでの歴史、経緯、人間の葛藤、苦しみなどをすっ飛ばしてしまっている。

 それは勉強不足(この手の皆さんが相手を論破する時によく使う言葉ですが)ということより、人間の尊厳に対する敬意の底の浅さを感じるのである。

 私も現地に行ったが、赤土が投入される海を見て、排除される人々を見て、ヘラヘラ笑いながら揶揄する気持ちにはなれなかった(もちろん笑いは大事、他人を元気づける笑顔はいいが、冷笑は何も生まない)。

 どうやら氏の知識はネット上のネトウヨ的発言からのものが多く「普天間基地が出来てから人が住み始めた」などと明らかな間違いもあり、座り込む人たちの中に沖縄以外の人がいる、と言いたいために「沖縄の人は文法通りしゃべれない」などと差別のようにも聞こえる発言もある。この辺りは私のTwitterへのリプに答える形で、来週にお話しする。

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