「どうする家康」もやっぱりか! なぜNHK大河ドラマでは“青春編”がどんどん長くなる?
この8日に始まったNHK大河ドラマ「どうする家康」を見て、「あれえ、今年は青春コメディーかいな」とズッコケたのではないか。
松本潤の徳川家康(まだ松平元康)は、緊張するとおなかが痛くなる「かよわきプリンス」で、剣術もからっきし弱く、戦を前にすると「怖くて、怖くて」と震え、織田信長が攻めてくると聞くと、パニクって兜を脱ぎ捨てて逃げる。それでいて、美しい姫様には一目ぼれして悶々……。
もう、困ったおぼっちゃまである。この弱虫、泣き虫の若殿のドタバタはしばらく続くようで、三河を平定して松平から徳川になるのは11話目だ。
「でも、前半が若者の成長ドラマというのは、最近の大河のお約束ですよ」と民放系の番組制作プロデューサーは言う。そう言われれば……。去年の北条義時は源頼朝に翻弄され、その元愛人を片思いする青年時代が半年近く続いた。その前の渋沢栄一は尊王攘夷の志士気取りの青くさい群像が丁寧に描かれ、3年前の明智光秀は下級武士の苦難やのちに信長の正室となる帰蝶との淡い恋でやきもきさせた。なるほど、どれも「これが青春だ」で始まっている。