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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

元AKB48野呂佳代は遠回りしながらも全力を尽くしたからこそ花開いた

公開日: 更新日:

 アイドルを卒業してからは約2年間、小劇場で活動し、愚痴を吐く日々だった。そんな時、有吉弘行に「進路相談」する企画(テレビ朝日系「ロンドンハーツ」13年2月5日)に出演。当時、今はパチンコの営業などで食いつないでいるが、深津絵里のような女優になりたいという野呂に、有吉は「自分のことが異様に見えてない」「パチンコ番組、全力でやれよ、バカ!」などと怒る。それでも野呂は食らいついていき、その姿が脚光を浴びた。と同時に野呂のバラエティー番組に取り組む意識も変わった。

 転機になったのは「ゴッドタン」(テレビ東京系)のアシスタントに起用されたこと。抜擢の理由を番組プロデューサーの佐久間宣行は「『私の落とし方発表会』っていう企画に、アシスタントじゃないときの野呂が出たら、演技力がめちゃくちゃあったのよ、コントの。演技力がすごいあったから、劇団ひとりとかに対応できるんじゃないかと思ってキャスティングした」(「あちこちオードリー」=前出)と振り返る。

 野呂の役者としての仕事も、当初は「ゴッドタン」を見てオファーされたものが多かったという。

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