ジュリー社長の「知らなかった」と同罪…ジャニーズ事務所の“圧力”に加担してきたスポーツ各紙の苦しい弁明
それでも、日刊スポーツは「メディアの沈黙」という指摘に触れ、見解を述べただけ立派かもしれない。サンケイスポーツ、スポーツ報知、東京中日スポーツ、デイリースポーツは会見内の発言として「メディアの沈黙」や「メリー氏の隠蔽」という言葉は書いているものの、紙面に記者の見解を載せていない。
昨年からジャニーズに厳しい論調に“変身”したスポーツニッポンは1面で《ジャニーズ解体 嵐、TOKIO、関ジャニどうなる》と大きく見出しを打った。そして、「記者の目」というコラムではこう綴った。
《今回の件で最大の問題は、これほどの事態が半世紀にもわたって隠ぺいされてきたことだ。その責任は、加害者であるジャニー氏、隠ぺいしてきたメリー氏、それを許してきたメディアにある。時代的な背景や事務所の強大なパワーに加え、メリー氏が類いまれな“腕力”の持ち主だったからこそ起きたと言える。》
メディアの責任にも言及してはいるが、メリー氏の責任が最も重いと主張しているように読める。
「SMAP解散の頃が象徴的ですが、メリー氏が亡くなる前くらいまでスポニチもジャニーズ寄りの記事を量産していたように感じます。裏を返せば、それだけ圧力があったのでしょう。最近のジャニーズへの厳しい論調は、メリー氏への憂さを晴らしているようにも読めます」(前出の週刊誌記者)