映画「石岡タロー」は感涙必至! 茨城版“忠犬ハチ公”役の元保護犬が魅せた圧巻の演技
タローは毎日2キロも離れた石岡駅に向かい、待合室で誰かを待ち続ける。子供たちや町の人々は、駅までの往復を続けるひたむきなタローの姿を見守り続けるが……。
「過去の失敗や不運を悔やんでばかりのわれわれ人間と違い、タローの生き方には迷いがなく目が覚めるようです。石坂監督らはイメージ通りの“タロー役”を保護犬から見いだしたそうですが、ただの役者犬とは違った人生経験のたまものでしょうか、まさに名演です。背景にも妥協がなく、高度成長時代のまま残る国道を探し出したり、廃線になった鹿島鉄道の実車両で撮影したり、旧車マニアたちから25台以上もの車を借りるなどして昭和の街並みを再現したとか。CGで何でもできる時代ですが、やはりアナログ中心だと質感が違うと感じます」(前田氏)
タローを愛する人々の力で作られた“ご当地映画”。東京公開の後は、全国拡大公開を目指すという。その普遍的な感動が、全国へと広まる予感だ。