プロ野球選手の短命化ますます進む…濫用される育成制度はもはや「クビまでのワンクッション」
光あれば影あり、だ。
NPBは昨21日、2024年に戦力外通告をされた選手、現役を引退した選手のセカンドキャリアの調査結果を発表。対象となるのは育成選手と助っ人を除く157人で、平均年齢は26.3歳、平均在籍年数は6.3年となった。
いずれもNPBがセカンドキャリアの詳細を公表するようになってから、過去最低の数字。例えば19年の平均年齢と同在籍年数はそれぞれ、28.2歳と8.2年。わずか5年間で、いずれも2年近く短くなっている。
プロ野球は生き馬の目を抜く、実力主義の世界。ダメならクビをバッサリ切られるのは当然とはいえ、これにはカラクリがある。
NPBへの再就職が157人中93人、59.24%という数字がそれだ。これは6割を超えた19年と23年に次ぐ多さだが、コーチや裏方などに転身した者が急に増えたわけではない。
上記93人中、半数以上の48人が、育成選手としての再契約。いわゆる「育成落ち」なのだ。