「図書館の魔女 高い塔の童心」高田大介著
「図書館の魔女 高い塔の童心」高田大介著
さまざまな都市国家が集まる海峡地域にある商都一ノ谷の枢密院は、世界最古の図書館と称し、「高い塔」と呼ばれている。その番人はタイキという老人で、6、7歳の孫娘マツリカがいた。マツリカは人と話さず、笑いもしない子どもだったが、5つの言語に通じ、尋常ならぬ量の本を読む。司書の1人は、マツリカは千里眼ではないかと思っていた。
同じ海峡地域にニザマという有力な都市があり、宦官宰相らが権力を握っていて、かつて重職にあった丘博士は苛烈な身体刑を受けていた。ある日、タイキらはニザマとの海戦に備えて密議を始める。
老人と不思議な能力をもつ孫娘が暗躍するファンタジー。
(講談社 2090円)