日テレ社長が予見した「テレビは衰退産業」…この先、スポンサー離れはフジテレビだけじゃない!
フジテレビのスポンサー離れが止まらない。
トヨタが撤退したことが伝えられると、CM差し止めを決める企業が続出し、流れはとどまるところを知らない。フジテレビは社内の問題についての調査のため、公正・中立な立場の第三者委員会をつくる方向だが、その結論が出るまでには早くて3カ月、通常なら半年以上の期間がかかるとみられ、主立ったスポンサーなしで経営が継続できるのか疑問だ。
今の時代、SNSでの批判がスポンサーをも直撃するのだから、早急にフジから撤退を決めるしかないのだろう。実は、このような事態は15年ほど前から“予測”されていた。日本テレビの当時の社長が全社員を集めた会合で「テレビは衰退産業だ。この先、それに対応しなければならない時代になる」と予見していた。
バブル崩壊が起きた時、幸か不幸かマスコミ業界はそれほど深刻な事態にはならなかった。それは製造業などが多量の在庫を抱えていたため、むしろ宣伝広告費が必要だったからだ。
しかし、バブル崩壊で学習した他の産業界は在庫を適正化し、リストラも済ませた。2008年にリーマン・ショックが起きると、大手企業がCMから撤退した。トヨタでさえ2年近くテレビCMの出稿を大きく見合わせていたはずだ。一番削りやすいのがCMだったわけで、困ったテレビ局は広告単価をダンピングしてパチンコ業などのCMを増やした。