正月早々暴力団にレンガで襲撃された鶴田浩二

公開日: 更新日:

 警察の捜査に鶴田は協力的ではなかった。「恨まれる覚えはなく、犯人の見当もつかない」の一点張り。事件にしてほしくないといった様子がありありだった。そして50日後には後に山口組幹部となる組員らの逮捕、自首となった。

 事の発端は前年暮れ、鶴田のマネジャーで水の江の事実上の夫が田岡一雄山口組3代目組長を訪ねたところから始まる。正月にショーをやるのでよろしくと、浅草海苔1缶と5万円の入った金包みを渡した。だが、田岡組長はそのカネを突き返す。自伝ではその時の心境を「一瞬、金包みにいたく自尊心を傷つけられた。挨拶ならば海苔だけで十分」と語っている。
「そんな額じゃ、少なすぎるというのが本当のところでしょう。でも、襲撃に至った理由は別にある」(元芸能記者)

 52年4月、田岡組長は歌手などを集めてプロダクションを立ち上げた。鶴田にも参加を求めたが、拒否されて怒っていたのだ。
 だが、そこには伏線があった。その前年から鶴田は実父から度々カネの無心をされ、トラブルが起こっていた。仲介を田岡組長に頼み、いったんは解決。組長にすれば、そうした恩がありながら、なぜオレの言うことを聞けないのかという思いだった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に