米国で研究報告 水をたくさん飲めば膀胱炎は予防できるのか
尿の回数が多くなり、排尿時の痛みや残尿感を伴う膀胱炎。女性に目立つ感染症です。原因の多くは大腸菌による細菌感染で、治療には抗菌剤が処方されます。ただ、一度治ってもまた繰り返すのがこの病気の特徴です。抗菌剤は病気を治すには有効でも、再発の予防にはなりません。
それでは、膀胱炎を予防する方法はないのでしょうか? お医者さんに行くと、「水をたくさん飲みなさい」と言われることがよくあります。
しかし、実はその根拠は、それほど確かなものではありませんでした。確認するような研究が、これまであまりなかったのです。
今年の米国医師会の内科雑誌に、この問題についての臨床試験の結果が発表されています。年3回以上膀胱炎を繰り返している女性に、1日1.5リットル以上水分を取るように指導したところ、1年間における膀胱炎の回数はほぼ半減しました。水はもちろん飲み過ぎれば害もあります。
ただ、膀胱炎を起こしやすい人で調べると、1日の水分量は1リットルありませんでした。つまり、意外に水分を取っていないのです。
膀胱炎を繰り返しているような人では、1日に食事以外に1.5リットルの水分を取ることが、再発の予防には効果的であるようです。もちろん、内臓の病気で水分の制限をお医者さんから指示されている人は、必ず主治医の先生にご相談の上、実行して下さい。