十二指腸潰瘍穿孔の伴大介さん「腹の中でプチッと音が…」

公開日: 更新日:

 あの夜は、調子が悪くて早めに寝ていたんだ。ふと寝返りをうったら腹の中で「プチッ」と音がして、「あれ?」っと思って目が覚めた。痛くも何ともなかったけど、普通じゃないことはハッキリ感じて、その瞬間「もうダメだな」と思った。それくらい、あの頃は体調の悪い日々を送っていたからね。

 かれこれ12年前の話になるから細かいことは忘れているけど、当時の年齢は59歳。埼玉のマンションに1人暮らしで、同じ駅の反対側に住む母親の介護と仕事で疲れ切っていた。食事は不規則でたばこは毎日2箱吸っていた。酒は体質的に飲めなかったけど、とにかく生活全般が荒れていた。栄養も何も考えないし、ゲッソリ痩せてしまって太りたくても太れなかった。後から聞いた話だと周囲では「がんじゃないか」とウワサされていたらしい。

 何年も前から胃に痛みはあったものの、介護と仕事に追われてのんびり病院に行く時間がない。「胃薬飲んどきゃいいや」と、市販の薬でごまかして過ごしていたんだ。

 プチッと音がしてからちょっと間があって、だんだん腸の辺りが痛くなってきた。気を紛らわすために灰皿にあったシケモクを吸って、「俺の生活もだいぶ乱れているし、姉弟とも絶縁状態だし……このままおしまいだな」なんて、つらつらと考えていたんだ。そうしたら、いつの間にか2時間も経っていた。そこで初めて「ひょっとしたら助かるかもしれない」と思ったんだな(笑い)。で、救急車を呼んだというわけ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇