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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

開成の国公立医学部合格者が大幅減少した納得の理由…今年は東大理Ⅲにわずか「3人」

公開日: 更新日:

「開成は医学部に強いというイメージがあり、医者の子弟も多かったが、最近は昔ほどではない」と話すのは開成OBの千葉大医学部の教授。同学部の教授の半数近くが開成出身者で占められていた時代もあったという。

 東大合格者数と並んで進学校のバロメーターとされる国公立医学部の合格者数に異変が起きている。まだ数字が出揃っておらず、今後変わる可能性があるが、開成が冴えない。

 昨年の44人から26人と大きく減らした。東大理Ⅲの合格者数も17~21年は5年連続で2ケタだったが、昨年6人、今年は3人となった。同様に医学部志願者が多い麻布の国公立医学部合格者は28人、うち理Ⅲは開成と同じく3人だった。

「医学部を狙う生徒が集まる中高一貫校としては名古屋の東海、京都の洛南、神戸の灘が有名ですが、首都圏の1番人気は男子では海城、女子では桜蔭」と話すのは大手学習塾スタッフ。海城の今年の国公立医学部合格者数は51人。その人気は開成を凌駕(りょうが)する勢いだ。

「さらに凄い」といわれる桜蔭の国公立医学部の合格者は52人で首都圏トップ。理Ⅲは11人で灘に次ぐ2位、東京医科歯科大医学部も11人でこちらは全国トップである。私大も含めた医学部合格者は153人にも及ぶ。1学年の生徒数は235人前後。重複がかなりあるにしても、「今や医学部に特化した学校という印象」と医系進学塾経営者は話す。

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