鳥は人間が考えるよりも賢い 「鳥よけスパイク」はぎ取り巣の要塞化に活用

公開日: 更新日:

 ベランダの手すりなどに取りつけて、鳥の飛来や侵入を防ぐ「鳥よけスパイク」。金属製ロッドや剣山などで鳥の着地を妨害するものだが、最近、カラスやカササギがこの鳥よけスパイクをはぎ取り、自らの巣を要塞化する例が世界各所で確認されているという。

 オランダのロッテルダム自然史博物館とナチュラリス生物多様性センターの研究グループが今月11日、ロッテルダム自然史博物館の年鑑に論文を発表した。

 写真(ロッテルダム自然史博物館の年鑑から)はベルギーのアントワープの病院の敷地内に作られたカササギの巣。病院建物から約1500個の鳥よけスパイクをはぎ取り、このような堅牢な巣を作ったという。

 鳥の巣の専門家のオーケ=フロリアン・ヒエムストラ氏は英BBCにこう語った。

「この巣を見て呆然としました。これまでに見た中で最もクレージーな巣です。信じがたい要塞であり、掩蔽壕(えんぺいごう)です。鳥を遠ざける鳥よけスパイクを巣に使うなんて、これは『美しい復讐』です」

 バーミンガム大学の鳥類学者、ジム・レイノルズ博士も「鳥よけスパイクを自分たちの目的のために利用するという皮肉に、心から衝撃を受けました。彼らは私が考えていたよりもさらに素晴らしかった」と語った。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  2. 2

    氷川きよし再始動で囁かれるファン離れ“2つの理由”…救いは「信仰」仲間からの強力支援

  3. 3

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 4

    広島1位・森下暢仁は“スーパー幼児”3歳で自転車を乗り回す

  5. 5

    巨人阿部監督は会見拒否…露呈した西舘勇陽の課題は「150.4」→「146.6」のスタミナ不足

  1. 6

    目黒蓮に「目黒いらない」と言われた“過去のトラウマ”…代役から這い上がった苦労人ゆえの重圧

  2. 7

    「Snow Man=めめ以外は演技下手」定着のリスク…旧ジャニのマルチ売りに見えてきた限界

  3. 8

    日本ハム万波中正にメジャースカウト熱視線!「マークする価値ある」と認めた注目ポイント

  4. 9

    大谷は連日の一発、メジャー6人目「40-40」目前…それでも「未来が見えない」根本原因

  5. 10

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様