NYタイムズ「行くべき旅行先」3番目に山口市が! 昨年2番目の盛岡市は絶大な集客効果
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が「2024年に行くべき52カ所」を発表し、日本からは山口市が選ばれた。北米の皆既日食帯、フランス・パリに続き、3番目に取り上げ、NYTは「よく『西の京都』と呼ばれるが、もっと面白い」と絶賛。瑠璃光寺五重塔や湯田温泉などの観光名所が紹介されている。
突然の「朗報」に地元では喜びの声が上がる一方、懸念材料も。国宝の五重塔は現在、約70年ぶりに檜皮ぶき屋根の全面ふき替え改修工事中。来年8月までシートで覆われ、その姿を見ることはできない(全体の工期は2026年3月まで)。岩国、下関、秋吉台、萩などの観光拠点で、1日2000トンの湯が湧き出る湯田温泉も、外国人観光客の受け入れ態勢が万全とはいえない。
山口観光コンベンション協会担当者が言う。
「もともとインバウンドが少ない地域で、22年に山口市を訪れた外国人の観光客数は9163人でした。福岡や広島に出張に行くと、日本人と外国人のあまりの観光客数の差にがくぜんとします。とはいえ、山口を訪れた観光客の満足度は高く、今回、山口市が選ばれたことは非常に驚きであり、光栄です。歴史、神社仏閣といった建造物、旧市街の風情、空気感、温泉、フク(河豚)や車エビなど、どこにも引けを取らない観光資源が豊富です。福岡や広島にも足を延ばせますし、宿泊単価や物価も安く、日本の観光の穴場です」