ふるさと納税に制度欠陥…仲介サイトの独自Pが自治体には負担、返礼品の魅力で偏る寄付金

公開日: 更新日:

 総務省が見直すと発表したのが、ふるさと納税の一部制度について。自治体への寄付と返礼品を仲介サイトで申し込む際の独自ポイントの付与が、来年10月から禁止されることになる。仲介サイトから付与されるポイントが、一部で自治体負担になっているだけでなく、過度な利用者獲得競争を招いているためだ。

「ふるさと納税の目的は本来、人口が集中する都市と地方の税収格差の是正であって、仲介サイトを儲けさせる制度ではありません。寄付金からの手数料で潤っている仲介サイトが、ポイントを自治体に負担させている点などが問題視されていました」(消費経済アナリスト・渡辺広明氏)

 2023年度は、寄付総額が全国で1兆円を超す見通しだ。金額が年々増え続ける中、ふるさと納税の欠陥はポイント負担の問題だけではない。

 総務省は23年10月に、ふるさと納税にかかる経費を寄付額の5割以下にする厳格化を通達している。6月24日に発表された「2023年度ふるさと納税実態調査報告書」によると、ふるさと納税が抱える課題や今後の展望として、経費5割基準への対応、事務負担の増加や送料負担、過度な返礼品競争の抑制、魅力的な返礼品開発などが挙げられている。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  3. 3

    「おむすび」は朝ドラ歴代ワースト視聴率濃厚…NHKは橋本環奈で何を見誤ったのか?

  4. 4

    “レジェンドアナ”近藤サトが明かしたフジテレビアナウンス室の実態

  5. 5

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  1. 6

    5周年のSnow Man“目黒蓮独走”で一抹の不安…水面下のファン離れ&グループ内格差

  2. 7

    テレ朝の名物社員「ナスD」パワハラ&経費不適切使用→懲戒処分が示したテレビのヤバイ昭和体質

  3. 8

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  4. 9

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  5. 10

    兵庫県パワハラ知事は第三者委の「違法」指摘にも居直り反省ゼロ…維新・吉村代表に問われる「製造責任」