小池知事は大ハシャギ!都庁プロジェクションマッピングに血税48.5億円=「ゴジラ」映画2本超
首都決戦の争点となりそうだ。東京都知事選(来月20日告示、7月7日投開票)に向け、SNSなどでプロジェクションマッピング事業の是非を問う声が高まっている。都は新たな観光資源にしたい考えだが、税金の使い道として妥当なのか。総事業費は優に「本家」の製作費を上回る。
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「何もないところが今や観光スポットになっている」
今月4日、小池都知事は視察した事業の意義を強調した。視察といえど、小池都知事が見上げていたのは普段の職場だ。都庁舎壁面をスクリーンに鮮やかな映像を映し出すプロジェクションマッピング(PM)である。
東京に新たな夜の観光スポットをつくろうと2月下旬から毎日上映。48階建て、約240メートルの第1本庁舎に投影されるPMは建物に映す常設展示では世界最大で、ギネス記録にも認定された。
ゴールデンウイークには期間限定で「ゴジラ都庁襲撃」なるイベントを開催した。生誕70周年を迎える高さ100メートルの「世界的スター」が実物大スケールで“出現”し、鑑賞した小池都知事も大興奮。「大迫力のゴジラ映像を楽しんでいただきたい」と呼びかけたものだ。
今年の米アカデミー賞では「ゴジラ-1.0」がアジア映画初の視覚効果賞を受賞。低予算の小規模チームながら、最新VFX技術を駆使したド迫力映像が海外でも評価された。製作費は1500万ドル(約24億円)と報じられたが、PM事業の予算額は本家ゴジラをはるかにしのぐ。23~24年度の2年間で総額48.5億円に上るのだ。
内訳は①都庁舎PM事業16.5億円(23年度7億円、24年度9.5億円)②民間との協力等によるPM展開事業20.4億円(同10.5億円、9.9億円)③PM国際アワード事業9.6億円(同4.8億円、4.8億円)④東京PM促進支援事業2億円(同0.6億円、1.4億円)──。②は昨年3~8月実施の新宿西口でのPMなど、③は神宮外苑の国際PMイベント、④は新たなPM事業者への助成金にそれぞれ費やされる。