岸田首相が園児と交流を《政治利用》? 車座対話より視察が大事?自民青年局の提言そっちのけ
「車座対話の出席者は『我々の声が政治改革に反映されるのか』と非常に悶々とした思いを持っている」
1日に岸田文雄首相(67)と首相官邸で面会した後、記者団にこう語っていたのは自民党の鈴木貴子青年局長(38)だった。
党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を受け、岸田首相は3月に「政治刷新車座対話」を全国で開催する方針を表明。これを受け、党幹部らが全国の各地方組織に出向き、幹部らとの会合を重ねているのだが、岸田首相は9月に想定される党総裁選を控え、車座対話よりも地方視察に注力。この動きに党内で不満の声が出ているため、青年局は岸田首相に対して車座対話の「総括」などを求めたのだ。
岸田首相は全国幹事長会議で、「党本部も命懸けで党再生に努力していきたい」と言って車座対話の意義を説明していたはず。その本人が車座対話よりも視察重視となれば、地方組織から不満の声が出るのも無理はない。
だが、岸田首相はお構いなしのよう。鈴木青年局長から提言書を受け取ったこの日も、午後3時から千葉県佐倉市の「佐倉城下町商店会」に足を運び、和菓子を試食したり、冷茶を試飲したり。同市の幼保連携型認定こども園を視察した際には、園児と一緒にスコップを持って植樹した木に土をかけ、園児が乗ったブランコを押す場面もみられた。