12月に入って相次ぐ無罪判決…裁判官への署名活動や抗議活動は正当か?
12月に入り、「紀州のドン・ファン殺人事件」の裁判員裁判で無罪判決が下されたことに続き、「猪苗代湖ボート死傷事故」と「滋賀医大生性的暴行事件」で高等裁判所が逆転無罪判決を下し、社会的注目を集めています。特に「滋賀医大生性的暴行事件」の無罪判決については、証拠の中に被害者の方が「苦しい」「嫌だ」と発している動画があるとの情報が拡散されたこともあり、ネットを中心に無罪判決が相当ではないとの抗議の声が上がり、署名活動や抗議活動に発展しています。
大前提として、裁判制度も判決内容も裁判官も、国民の信用の上に成り立つべきものなので、法律の知識を有するか否かを問わず、意見や批評は自由になされるべきだと思います。
もっとも、批評の前提となる報道自体が、記事の注目度を上げるために判決の核心的な理由部分や証拠を引用するのではなく、センセーショナルな証言や判決文を引用する傾向もあります。それゆえ、不正確な情報がSNSなどを通じてより不正確に拡散されてしまう事態も多く見られます。
そして今回注目を浴びているのが裁判官の罷免を求める署名活動です。