12月に入って相次ぐ無罪判決…裁判官への署名活動や抗議活動は正当か?
高裁の裁判官の罷免を求める署名は「裁判官訴追委員会」に宛てられたものだったようですが、法律上、裁判官が罷免されるのは、「職務上の義務に著しく違反し、または職務を甚だしく怠った」場合、あるいは「その他職務の内外を問わず、裁判官としての威信を著しく失うべき非行があった」場合のみに限られます(裁判官弾劾法2条)。つまり、裁判官が下した判決の内容が不当であったとしても、これらの要件には当てはまらず、罷免となる余地はないのです。
今回のような騒動は、議論が感情的になりやすい傾向にありますが、情報に流されず、冷静な視点を持つことが、法曹界の発展につながるのではないでしょうか。