著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

大学の一般選抜試験が本格化、受験生を狙う痴漢行為に要注意…安心して試験に臨める社会にするために

公開日: 更新日:

 2月から大学の一般選抜試験が本格的に始まります。受験生にとって試験当日は人生を左右する重大な日。そんな日に電車の中で痴漢に遭ってしまっても、試験に遅れまいと通報をためらう受験生がいておかしくありません。悪質なことに、この受験生の心理につけこみ、痴漢をあおるような投稿がSNSやネット掲示板に書き込まれているのです。

 痴漢行為は、各都道府県の迷惑防止条例または刑法176条の不同意わいせつ罪によって処罰されています。東京都の迷惑防止条例は、痴漢行為を行った者に対して6月以下の懲役または50万円以下の罰金です。一方、不同意わいせつ罪に該当すると、6月以上10年以下の懲役(※令和7年6月1日以降は拘禁刑)となります。

 痴漢行為の悪質性を総合的に考えて、迷惑防止条例違反か不同意わいせつ罪のいずれに当たるかを判断しますが、着衣の上から触れる行為の多くは迷惑防止条例違反となっているケースが多いようです。

 しかし、被害を受けた後、不合格になった場合、受験生にとっては取り返しのつかない被害であり、精神的な苦痛は計り知れません。また、痴漢被害の慰謝料は、不合格になったから損害賠償請求が認められることはほぼないというのが現実です。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  4. 4

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

  5. 5

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  1. 6

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  2. 7

    大阪万博メディアデー参加で分かった…目立つ未完成パビリオン、職人は「えらいこっちゃ」と大慌て

  3. 8

    容姿優先、女子アナ上納、セクハラ蔓延…フジテレビはメディアではなく、まるでキャバクラ状態だった

  4. 9

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  5. 10

    エンゼルス菊池雄星を悩ませる「大谷の呪い」…地元も母校も同じで現地ファンの期待のしかかる